AIデータセンターの光通信インフラ株|わたしがフジクラに投資しない理由

わたしは光通信インフラ銘柄に大きな期待を抱いています。AIが普及するほど、データセンター間・サーバー間を繋ぐ光通信の需要は増え続け、今後もその構造は変わらないと思っています。
日本株ではフジクラが有名かもしれませんが、わたしは投資していません。理由はフジクラの光ビジネスはコモディティに近いと思っているから。光通信インフラへの期待と、フジクラへの投資判断は別の話です。
そのことをXに投稿したとき、それなりの反響がありました。光通信インフラへの関心が高まっている中で、どの銘柄を選ぶべきか悩んでいる人が多いのかもしれません。
AIが光通信インフラを必要とする理由、そして日本株・米国株の中でどう投資先を選ぶか。その考え方をまとめていきます。
AIが光通信インフラを必要とする理由
AIが普及するほど、データの移動量は爆発的に増えます。
ChatGPTをはじめとする大規模言語モデルは、膨大なデータをリアルタイムで処理します。その処理を担うのが世界各地に建設されているデータセンター。そしてデータセンター同士、データセンター内のサーバー同士を繋ぐのが光通信インフラになります。
光通信が選ばれる理由は速度と容量です。銅線では追いつかない大容量のデータを、光の速さで伝送できる。AIの処理が高度化するほど、より高速・大容量の光通信インフラが必要になります。
実際、データセンター向け光トランシーバー市場はすでに急拡大しています。400Gから800G、そして1.6Tへと伝送速度の世代交代が加速しており、NVIDIAのBlackwell世代のGPUクラスターを繋ぐためにも、高速光トランシーバーは不可欠な存在になっています。
電力と同じく、光通信もAIインフラの「見えないインフラ」です。NVIDIAのGPUが注目される陰で、そのGPUを繋ぐ光通信インフラの需要は増加しています。
なぜフジクラではないのか
光通信インフラへの投資を考えるとき、日本株ではフジクラが真っ先に候補に上がるのではないでしょうか?
光ファイバーケーブルの大手メーカーとして、AI時代の光通信需要の恩恵を受ける会社として注目されています。
ただ、わたしはフジクラを投資対象に選びませんでした。
理由はケーブル・電線というビジネスの性質にあります。光ファイバーケーブル自体は、別にフジクラでなくても作れる。住友電工でも古河電工でも、海外メーカーでも供給できます。競争優位性が弱く、価格競争になりやすい領域です。
「融着接続機で差別化している」という反論もあります。確かにフジクラの融着接続機は世界シェアが高い。
ただ、それも半導体需要のサイクルと同様に、設備投資の波に左右されます。需要が増えれば売れ、需要が落ちれば売れない。その程度の競争優位性では、わたしが求める「サイクルに関係なく消費され続ける上流領域」には届きません。
わたしが投資したいのは、光通信インフラの中でも代替困難で、AIが普及するほど需要が構造的に増え続ける領域です。その答えとして行き着いたのが、GLW(コーニング)とCOHR(コヒレント)でした。
光ファイバー|素材を握るGLW
フジクラや住友電工が光ケーブルを作るなら、GLW(コーニング)はその素材となる光ファイバー自体を作る会社です。川下が恩恵を受けるなら、川上を握るGLWはもっと恩恵を受ける。わたしがGLWを選んだ理由はそこにあります。
GLWの光通信セグメントは売上の約40%を占め、AIデータセンターの建設ラッシュによる需要を直接受けています。2026年1月にはMetaと最大60億ドル規模の光ファイバー供給契約を締結。さらに2026年Q1には同規模の超大型契約を新たに2社のハイパースケーラーと締結しており、今や60億ドル規模の超大型契約が3本走っている状態です。
さらにGLWは「Gen AI fiber」と呼ぶ新世代の光ファイバーを開発しています。従来比2〜4倍の密度でケーブルを敷設できる技術で、AIデータセンターの高密度化という需要にそのまま応えられます。素材メーカーでありながら、技術革新で需要を先取りしている会社です。
GLWの詳細な個別分析はこちらをご覧ください。

光トランシーバー|光を走らせるCOHR
GLWが光ファイバーという「道」を作るなら、COHR(コヒレント)はその道を光の速さで走らせる会社です。光トランシーバーとは、電気信号を光信号に変換してファイバーに送り出し、受け取った光信号を再び電気信号に変換する部品です。データセンター内のサーバーとスイッチの間、データセンター間の接続、あらゆる高速通信の入口と出口にCOHRの部品が使われています。
COHRを選んだ最大の理由のひとつが、NVIDIAとの関係です。2026年3月、NVIDIAはCOHRに対して20億ドルの投資を発表しました。次世代のCPO(コパッケージドオプティクス)向けに、高出力CWレーザーという核心部品をCOHRが供給するという長期契約です。世界最強のAIチップメーカーが、次世代インフラの核心部品をCOHRに託した。この事実がCOHRの技術力を表しています。
さらにCOHRのbook-to-billは4倍超、一部顧客からは2028年まで受注が見えているとCEOが明言しており、需要の強さが数字に出ています。
COHRの詳細な個別分析はこちらをご覧ください。

まとめ
光通信インフラは、AIデータセンターの「見えないインフラ」です。
NVIDIAのGPUが注目される陰で、そのGPUを繋ぐ光通信インフラの需要は増え続けています。
日本株ではフジクラが注目されていますが、わたしはケーブル・電線というビジネスの競争優位性に限界を感じています。わたしが求めるのは、サイクルに関係なく消費され続ける上流領域なのです。
その答えとして行き着いたのが、GLWとCOHRの2銘柄。GLWは光ファイバーの素材という川上を握り、COHRはNVIDIAが20億ドルを投じた光接続技術を持つ。
わたしは、この2銘柄がフィジカルAI時代の光通信インフラの核心になっていくのではないかと考えています。
AIデータセンターの「電力・熱管理株」についてはこちらをご覧ください。

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