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トルコリラ積立は本当に儲かるのか|為替下落のリスクを検証

トルコリラ積立は本当に儲かるのか|為替下落リスクを検証|さよすけ未来投資ラボ
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トルコリラに興味を持ったとき、わたしは正直迷っていました。

高スワップで有名な通貨だということは知っていた。でも同時に、通貨安が続いているという話も聞いていた。スワップで稼いでも為替差損で相殺されてしまうなら、投資対象として成立するのか?それがずっと疑問でした。

そこで出会ったのが、外為どっとコムの積立FXサービス「らくつむ」です。レバレッジ1倍で外貨を少額ずつ積み立てる仕組みで、為替の急変動に対して強い構造を持っています。ドルコスト平均法で取得単価をならしながら、スワップを雪だるま式に積み上げていけるのではないか。これがひとつめの仮説でした。

もうひとつの仮説は、トルコリラの通貨安そのものについてです。2007年に99円台だったリラが、現在は3円台まで下落しています。96%の価値が失われた。これだけ下落が進行していれば、今後も同じペースで下落し続けるのか?という疑問が浮かびます。インフレ鎮静化が進むなら、下落ペースが緩やかになる可能性があるのではないでしょうか。

この2つの仮説を確かめるために、2025年5月から毎日200円ずつ積み立てを始めました。開始から約半月、すでに56円のスワップを受け取っています。この実証をわたし自身が行い、実績をブログで公開していきます。

まずは本当にスワップで勝てるのか?それを数字で確かめてみます。

トルコリラのスワップはどのくらい受け取れるか

トルコリラが積立FXで人気の理由は、スワップポイントの高さです。

らくつむ(外為どっとコムの積立サービス)のトルコリラ/円のスワップポイントは1通貨あたり1日0.00261円。これは政策金利37%という水準から生まれる高スワップです。

実際にわたしの設定(200円/日・レバレッジ1倍)で1年間積み立てた場合のシミュレーションをしてみます。

まず積み上がる通貨量です。1トルコリラは現在約3.44円なので、200円で約58通貨を毎日買い付けます。年間250営業日で積み上がる通貨量は約14,535通貨です。

この14,535通貨に対して、365日スワップが付与されます。

14,535通貨×0.00261円×365日=約13,846円

投資額50,000円(200円×250日)に対して、スワップ利回りは約27.7%です。

高金利通貨の積立として、これは非常に魅力的な数字です。実際、わたしも開始から半月で56円のスワップを受け取っています。まだ小さな数字ですが、スワップは確実に積み上がっています。

ただし、トルコリラが下落すると保有通貨の評価額が下がるため、スワップで稼いだ分が為替差損で相殺される可能性があります。次章で、その損益分岐点を計算してみます。

トルコリラはどのくらい下落してきたか

トルコリラの下落は有名です。2007年10月に99円台を記録した後、下落基調で推移して現在3.4円台。この期間で対円の通貨価値は96%が失われています。

ただし、これは約20年間という超長期の話。実際の積立投資では「年間の下落率がどのくらいだったか」が重要です。
直近の年間下落率を概算すると、

  • 2021年:約40〜50%下落(約13円台→約8円台)
  • 2022年:約20〜30%下落(約8円台→約6円台)
  • 2023年:約15〜20%下落(約6円台→約5円台)
  • 2024年:約15〜20%下落(約5円台→約4円台)
  • 2025年:約20〜25%下落(約4円台→約3円台)

スワップ利回り27.7%と比較すると、2021年・2022年のような急落局面ではスワップが負け、2023年・2024年のような緩やかな下落局面ではスワップが勝つという構図です。

2025年は約20〜25%の下落でスワップ利回りとほぼ拮抗する水準でした。余裕があるとは言えませんが、スワップが完全に負けたわけでもない。

ただし、トルコのインフレ率は2024年5月の75%をピークに低下してきたものの、2025年秋以降に再び上昇へ転じ、2026年5月時点で約31%と高止まりしています。インフレが高止まりする限り、リラ安の圧力は続きやすい構造です。

2021年のような急落が毎年続くわけではありませんが、楽観できる状況でもない。それが2026年時点の正直な評価です。

トルコリラの損益分岐点はどこか?

スワップ利回り27.7%に対して、為替下落が27.7%を超えると損益がマイナスになります。

2023年・2024年の下落率(15〜20%)であればスワップが勝ち、2021年・2022年の急落局面(40〜50%)であれば為替が勝つという計算です。

ただし、積立には単純保有と違う構造的なメリットがあります。

毎日買い付けることで、リラが下落するほど取得単価が下がります。1リラ5円のときに買った分と、3円に下落してから買った分では取得単価が違う。下落が続くほど平均取得単価が切り下がり、損益分岐点も下がっていく。これがドルコスト平均法の効果です。

具体的に言うと、積立開始から時間が経つほど「高値で買った分」より「安値で買い続けた分」の比率が増えていきます。長期積立になるほど為替下落リスクが軽減される仕組みです。

さらに、積み上がった通貨量が増えるほどスワップ収入も増えていきます。1年目のスワップが約13,846円でも、2年目以降は保有通貨残高が増えてスワップが雪だるま式に増えていく。時間が経つほどスワップが為替下落に対して優位になっていきます。

結論として、短期では為替が勝つ年もあり、スワップとほぼ拮抗する年もある。ただし、長期で積み立て続けることで取得単価が切り下がり、スワップも雪だるま式に増えていく。時間が経つほど構造的に有利になっていく、というのがこの手法の本質です。

今後のトルコリラはどうなるか

トルコリラは長期下落トレンドが続いてきました。ただひとつ重要な問いがあります。「すでに大幅に下落したリラが、今後も同じ速度で下落し続けるのか?」という点です。

2007年に99円台だったリラが現在3.4円台。96%の価値が失われています。同じ速度でさらに下落するとしたら、計算上ほぼゼロに近づいていく。それが本当に起きるのかどうかは、トルコの財政・金融政策の方向性を見る必要があります。

トルコのインフレ率は2024年5月の75%をピークに低下し、一時は30%台まで改善しました。インフレ鎮静化の兆しが見えた局面でした。ただし2025年秋以降に再び上昇へ転じ、2026年5月時点で約31%と高止まりしています。完全に鎮静化したとは言えない状況です。

一方で、エルドアン大統領が政敵であるイスタンブール市長を2025年3月に拘束する政治事件が発生し、大規模なデモに発展しました。中央銀行の独立性への懸念は依然として残っており、政治判断で金融政策が歪められるリスクは消えていません。トルコはロシア・ウクライナ・中東と隣接しており、地政学的な緊張が高まるたびにリラが急落する構造も続いています。

楽観はできませんが、2021年のような急落が毎年続くわけでもない。インフレと政治リスクを見ながら、慎重に積み立てを続けるというのが現時点での正直なスタンスです。

わたしがトルコリラを積み立てる理由

ここまで読んで、「リスクが高いなら買わなければいいのでは?」と思った方もいるかもしれません。それは正しい判断だと思います。トルコリラは確かにリスクの高い通貨です。

ではなぜわたしが積み立てているかというと、結局のところ「金額をコントロールすれば、やってみる価値がある」という結論に行き着いたからです。

毎日200円、レバレッジ1倍。現在はメキシコペソ・豪ドルも合わせて3通貨をそれぞれ200円ずつ積み立てており、年間投資額は3通貨合計で約150,000円です。シミュレーション上のスワップ合計は年間約18,675円、投資額に対する利回りは約12.5%になります。仮に為替が大幅に下落しても、許容できる金額の範囲に収めています。

もうひとつ正直に言うと、スワップが本当に機能するのかを自分の目で確かめたかった。高スワップ通貨の積立が机上の計算通りに動くのか、どのくらいのペースでスワップが積み上がるのか。実際に受け取りながら検証していくことに意味があると思っています。このブログで毎月その実績を公開していくつもりです。

長期で積み立て続ければ、ドルコスト平均法の効果でリスクが軽減され、スワップが雪だるま式に増えていく構造です。時間が経つほど勝算が上がる、この仮説を実際に検証していく。

トルコリラ積立は「絶対に勝てる投資」だとは考えていません。ただし、金額をコントロールしてリスクを限定しながら、高スワップを積み上げていく手法としては合理的だと考えています。

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メキシコペソ・豪ドルの損益分岐点はこちらをご覧ください。

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まとめ

トルコリラ積立の損益分岐点を整理すると、スワップ利回り約27.7%に対して年間下落率がそれを超えると損益がマイナスになります。2023年・2024年の緩やかな下落局面ではスワップが勝ち、2021年・2022年の急落局面では為替が勝ち、2025年はほぼ拮抗という結果でした。

ただし、ドルコスト平均法の効果で長期積立になるほどリスクが軽減され、スワップが雪だるま式に増えていく構造があります。時間が経つほど構造的に有利になっていく仕組みです。

インフレの高止まりと政治リスクは依然として残っています。楽観はできませんが、2021年のような急落が毎年続くわけでもない。

高スワップを積み上げながらリスクをコントロールする。それがわたしのトルコリラ積立理論です。

10年後の積立シミュレーションはこちらの記事をご覧ください。

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さよすけ
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未来投資ストラテジスト
高配当株中心のなんとなく投資から、フィジカルAIインフラへの長期集中投資へとスタイルを転換。日本株・米国株・積立FXを組み合わせながら、「未来に理由がある」投資だけを厳選するポートフォリオを実践中。自身の運用経験と思考プロセスをそのまま発信しています。
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