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資産防衛・分散投資

投資初心者が避けるべき5つの失敗|円安・物価高でも資産を守る正しい始め方

sayosuke_admin

はじめに|円安・物価高の今、初心者ほど失敗しやすい理由

2025年の日本は、円安・物価高・低金利 が同時に進む、めずらしい環境にあります。
食費、電気代、ガソリン代、スマホ料金まで上昇する一方、給料と銀行の利息はほとんど変わりません。

つまり、円の価値が静かに下がり続けているということ。
ここで多くの初心者がやりがちなのが、「節約すれば何とかなる」「日本円だけで貯金しておけば安心」という考え方。

でも実際には、円安と物価上昇の時代では、貯金・節約だけでは資産を守れません。
必要なのは、価値の下がる通貨(円)をどこまで持ち、何で補うかという考え方。

そして、この「通貨と物価」の仕組みを誤解したまま投資を始めると、ほぼ確実に失敗してしまいます。

この記事では、

  • なぜ初心者が円安時代に失敗しやすいのか
  • とくに危険な5つの落とし穴
  • 避け方と、代わりにやるべきこと

を、やさしく・実践的にまとめます。

💡 結論

正しい順番で「守り→投資→分散」を組む人だけが、円安・物価高でも資産を守れる。

👉 次の章では、最も多い失敗「円だけで資産を持つ危険性」から解説します。

失敗①|円だけで資産を持ち続ける

初心者がやりがちな落とし穴が、資産の100%を「円」で持ち続けることです。
2025年のように円安と物価高が同時に進む局面では、円資産だけで生活も投資も続けるのは、実はかなり危険です。
なぜかというと、円には次の3つの弱点があります。

  1. 低金利で増えない  → 銀行預金ではインフレに勝てない
  2. 円安で購買力が下がる  → 海外の商品・サービスの値段が実質上がる
  3. インフレで国内価格が上昇する  → 食料・光熱費・通信費などが家計を圧迫

つまり、円を持っているだけで、何もしていないのに価値が減る状態 なのです。

わたし自身も、円だけで運用していた頃は、実は少しずつ目減りしていたことに後から気づきました。

たとえば

1ドル=100円 → 150円になれば、同じ1ドル分の価値を買うために、日本人は1.5倍の円を払うことになります。
反対に、米ドルや外貨を持っている人は、円安で「外貨の評価額が上がる」構造になります。

この差は想像以上に大きいです。たとえば30万円ぶんのドル資産 → 円換算で約45万円(ドル建ての資産を持っているだけで価値が上がる)

一方、円だけで持っている人は、物価上昇で同じ30万円の価値が目減りします。

円安・インフレ時代では

・円だけで守る → 防具なしで戦う

・外貨を混ぜる → 防具を装備して戦う

このくらい違いがあります。

🔗 関連:外貨・FXで「円の弱さ」を補う方法

外貨を少し混ぜるだけで、防衛力が一気に上がります👇

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💡 ポイント

・円だけの資産はインフレに弱い

・ドルや外貨があるだけで価値の下落を補える

・NISAで外貨建てETFを買うだけでも簡単に分散できる

👉 次は、初心者がやりがちな間違いの2つ目、高リスク商品をまとめ買いしてしまう失敗を解説します。

失敗②|高リスク商品をまとめ買いしてしまう

次に、初心者がよくやってしまうのが、短期間で伸びている商品のまとめ買いです。
最近だとFANG+、ナスダック、レバレッジ系、仮想通貨など。
こうした「伸びているもの」に一気に資金を入れてしまうケースが目立ちます。

しかし、これは円安時代の投資ではかなり危険です。なぜなら、こうした高リスク資産は上昇スピードが速い一方で、下落するときは何倍ものスピードで落ちるからです。

たとえば

・FANG+は年間でプラス50% → マイナス30%

・レバナスはプラス70% → マイナス50%

このように上下幅がとても大きく、資産の中心に置くべき種類ではありません。

👉 FANG+やQQQを適量で使うコツはこちら

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そしてもうひとつ重要なのが、高リスク資産は「円安で上がったように見えるだけ」というケースが多いこと。
実際にはドルベースでは横ばいでも、円安のおかげで日本円換算だと上がって見える。この錯覚で買いすぎてしまう人がとても多いです。

円安で評価額が上がりやすい → 値動きの荒さで大きく下がりやすい → 買ったあと後悔する

この流れが典型的な失敗パターン。

👉 円安の影響を受けにくい資産を知りたい人は

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💡 ポイント

・成長商品は「少額で混ぜる」のが正解

・ポートフォリオの10〜20%程度に抑える

・円安の追い風で上がったように見えても過信しない

・中心はあくまで分散投資(全世界、米国、国内)

👉 次は、初心者がやりがちな三つ目の失敗、値動きだけを見て商品を選んでしまう を解説します。

失敗③|短期の値動きに振り回されて売買してしまう

投資初心者がやりがちなのが、株価や為替の「短期の揺れ」に反応して売買を繰り返してしまうことです。

とくに円安・インフレの時代は、ニュースやSNSで相場の話題が増え、つい感情で動きやすくなります。

しかし、短期売買はほぼ確実にパフォーマンスを悪化させます。なぜかというと、短期相場は次の特徴を持つからです。

  • ノイズ(ニュース・噂)に動かされやすい
  • 機関投資家やアルゴリズムが価格を揺らしてくる
  • 個人が勝てる構造になっていない

💬 つまり、「短期の揺れ」は市場の気分であって、あなたの資産価値とは無関係のことが多いということ。

たとえば…

  • 昨日:米インフレ懸念 → 株安
  • 今日:金利据え置き観測 → 株高
  • 明日:雇用統計発表で乱高下

このように、短期ニュースで感情が揺れて売買を繰り返すと、結局高く買って安く売るという最悪の行動になりがちです。

ではどうするべきか?

結論として、長期の成長を前提にした積立と分散がもっとも安定します。

  • NISAで毎月自動積立
  • VT・VOO・全世界株などの長期商品を中心
  • 一時的な下落はむしろ「安く買えるチャンス」

短期の値動きではなく、長期の成長に乗ることで、初心者でもプロと同じ土俵で戦えるようになります。
今では、外貨とNISAの積立を中心にして、短期のニュースでは動かないようにしています。

🔗 関連:短期の揺れに強い投資手法

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 👉 長期向きの商品だけに絞った構成で、短期のノイズを排除しやすい。

💡 ポイント

  • 短期の値動きはノイズであり、資産価値とは別物
  • 売買を繰り返すほど勝率は下がる
  • インフレ時代は積立と分散のほうが圧倒的に強い

👉 次は 失敗④|手数料・為替コストを軽視する を解説します。

失敗④|手数料・為替コストを軽視してしまう

投資初心者が見落としがちなのが、手数料と為替コストの影響です。円安時代は特に、外貨建ての投資が増えるため、手数料の差がそのままリターンに直結します。

しかし、多くの人はここを甘く見てしまい、気づかないうちに利益を削られています。たとえば、次のような小さなコストが積み重なります。

  • 外貨預金の為替手数料(25銭〜1円)
  • ETFの買付手数料(海外ETFは証券会社で差が大きい)
  • FXのスプレッド(実質的なトレードコスト)
  • 投資信託の信託報酬

特に外貨系の商品は、手数料の違いで年間数千円〜数万円の差が生まれることも珍しくありません。
結論として、手数料を軽視するのは、長期投資では最悪の選択肢です。

具体例を見てみよう

1ドル=150円の時に、為替手数料が1円かかる外貨預金で10万円分買った場合

  • 実際に買えるドル:150円 → 151円換算
  • 10万円で660ドル買えるはずが、662ドル分のコストを払っている計算

結果:最初から約1,300円のマイナス

これが毎年積み重なると、長期では非常に大きな差になります。

💬 手数料を軽視するのは、見えない固定費を払い続けるのと同じ。

手数料は「確定損失」なので、避けるほど勝ちやすくなります。

ではどうすればいいか?

結論、手数料は徹底的に避けるべきです。そのために選択すべきはこの3つ。

1. 投資信託は低コストのインデックス型を選ぶ

eMAXIS SlimシリーズやSBI・Vシリーズのような、信託報酬が超低コストの商品は、長期投資の王道。

  • eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)
  • eMAXIS Slim 先進国株式
  • SBI・V・S&P500

長期の複利を最大化するためには、迷わず低コストを選ぶべき。

2. 外貨はFX(積立)を中心にすることでコスト削減

銀行の外貨預金は為替手数料が高め。FXの積立(実質レバ1倍運用)なら、スプレッドだけで外貨が買えるため、実質最安コストで外貨保有ができます。

スプレッド例

ドル円:0.2〜0.3銭

豪ドル円:0.4〜0.6銭

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💡 ポイント

  • 手数料は「確実に払う損失」。避けるほど有利になる
  • NISAでは手数料がかからない商品中心で組める
  • FX積立を使うと外貨コストが最安級になる
  • ETFは買付無料の証券会社を使うのが必須

👉 次は、失敗⑤|流行りの投資情報に振り回される を解説します。

失敗⑤|流行りの投資情報に飛びついてしまう

初心者が損をしやすいのが、SNSやニュースで話題になった投資テーマに飛びついてしまうことです。

  • AI株が急騰している
  • 仮想通貨がまた上がっている
  • 新NISAで人気ランキング1位の銘柄
  • インフルエンサーが煽っている投資テーマ

こうした流行は一見華やかで魅力的に見えますが、本質は次の2つです。流行がピークの時点ではすでに高値。需給と人気で動いていて、価値では動いていない。
これを知らないまま飛びつくと、流行が落ち着いた瞬間に資産を大きく減らします。

なぜ流行りものは危険なのか?

流行テーマの怖さは、値動きが本質ではなく「人の注目」で動く点にあります。

  • ニュースで大きく取り上げられる
  • SNSで何万人もが話題にする
  • ランキング入りして買われる

これらすべては短期の話題性であって、長期の成長や価値とは別物。
たとえば、仮想通貨やテーマ株は短期間で急騰しますが、その多くは半値以下に戻ることも珍しくありません。

話題が落ち着く→ 需給が崩れる→ 価格が急落する

よくある流れです。
つまり、流行りの投資は、価値ではなく注目度に投資している状態になります。これは長期投資の真逆です。

失敗パターンの典型例

次のような行動が、初心者がやりがちなパターンです。

  1. X(旧Twitter)で話題の銘柄を買う
  2. 理由が弱いまま高値掴みする
  3. 少し下がると不安になり売る
  4. 結果、流行だけ追って資産が減る

この「話題→購入→下落→損切り」のループは、多くの初心者が経験します。理由のない投資は、いつでもブレてしまうからです。

流行りに振り回されないための3つの条件

流行株やテーマに振り回されないためには、次の3つを徹底するのが安全です。

1. まずはコア資産(世界株/米国株)を固める

・世界株(オルカン)
・米国株(S&P500)

この2つをNISAで毎月積み立てるだけで、価値に連動する土台ができます。

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 👉 長期投資の軸をつくりたい人はまずここを見ると迷わない。

流行りものは、このコア資産の上に少額だけ乗せるものです。

2. 外貨・ゴールドで守備力を持つ

・外貨
・ゴールド(金)

外貨と実物資産を少量でも持つと、株価の乱高下に精神が振り回されにくくなります。心が安定していると、流行り株への衝動買いを防ぐことができます。

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 👉 守りの設計ができていない人は、ここを押さえると一気に安定する。

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 👉 株も為替も不安定な局面で効く最後の守り。

3. 仮想通貨やテーマ株は全体の5〜10%以内

・仮想通貨
・半導体テーマなど

話題性のある投資は、全体の5〜10%以内で扱うと安全です。少額なら値動きが激しくても、ダメージを最小限にできます。

ポイント

  • 流行は価値ではなく注目度で動く
  • ランキングやSNSで買われる銘柄は高値掴みになりやすい
  • 流行株はコア資産を作った上で少額に抑える
  • 外貨や金を持つと、流行に振り回されにくい

まとめ|円安・物価高の時代は「守り」と「設計」がすべて

今の日本は、円安・物価高・低金利が同時に進む構造変化の時代。この環境で資産を守れるかどうかは

  • 円だけに偏らないこと
  • 流行を追わず、軸となる資産を持つこと
  • 手数料や通貨コストを味方につけること
  • 非課税口座(NISA)を最大活用すること

この「設計」ができるかどうかで決まります。特に初心者ほど、短期の値動き・SNSの話題・高リスク商品の誘惑に流されがち。

しかし、円安・物価高に強い土台をつくれば、外部環境が変わってもブレずに資産を守りながら増やしていけます。

💡 今日のまとめ

❌ 投資初心者の失敗

  1. 円だけで資産を持つ → インフレ・円安に弱すぎる
  2. FANG+やレバレッジ商品をまとめ買い → 値動きに振り回される
  3. ノリで投資商品を買う → 情報の深掘り不足が損失につながる
  4. コストを無視して買う → 為替・手数料が長期でボディーブロー
  5. NISAを戦略なしで使う → 非課税の価値を活かしきれない

✅ 正しくやるための5つの軸

  1. 外貨×国内の通貨分散で防御力を上げる
  2. 世界分散×米国株×守り資産で土台をつくる
  3. 高リスク商品はスパイスにとどめる
  4. コスト最適化(手数料・為替)で地味に勝つ
  5. 長期×非課税のNISAを育てるゾーンとして使う

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さよすけ
資産防衛ストラテジスト
投資歴10年。外貨・株式・仮想通貨の三本柱で、資産を守りながら増やす実践的な資産防衛術を発信しています。 自身の運用経験をもとに、外貨分散・株式投資・デジタル資産・リスク管理をわかりやすく解説します。
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