配当利回りの基本と落とし穴|高配当株に投資する前に知るべきポイント
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本記事は投資判断で迷わないための用語辞典です。
PER・PBR・配当利回りからDCF・DOEまで、初心者がまず押さえる指標から応用編までを体系的に整理しました。各用語の詳解記事リンクも順次追加していきます。
用語 | ひとことで | 見るポイント | 詳細 |
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PER(株価収益率) | 利益に対する株価倍率 | 業界平均と比較。低すぎは一時要因の可能性も | 詳しく解説 |
PBR(株価純資産倍率) | 純資産に対する株価倍率 | 1倍割れは“資産割れ”のサインだが理由確認必須 | 詳しく解説 |
配当利回り | 株価に対する配当の割合 | 急騰は株価下落の副作用かも。持続性を要チェック | 詳しく解説 |
配当性向 | 利益に対する配当の割合 | 30〜50%が目安。高止まりは減配リスク | 詳しく解説 |
DOE(株主資本配当率) | 自己資本に対する配当の割合 | 利益ブレに強いが資本取り崩しに注意 | 詳しく解説 |
ミックス係数(PER×PBR) | 割安度の複合指標 | 15以下を目安に同業比較で使う | 詳しく解説 |
EPS(1株利益) | 1株あたりの利益 | 継続的な増加は好材料。希薄化イベントに注意 | 詳しく解説 |
BPS(1株純資産) | 1株あたりの純資産 | 増加傾向+ROEのセットで評価 | 詳しく解説 |
ROE(自己資本利益率) | 自己資本の収益性 | 10%目安。継続性とレバレッジの質を確認 | 詳しく解説 |
ROA(総資産利益率) | 資産全体の収益性 | 資産重い業種は低く出やすい点に留意 | 詳しく解説 |
営業利益率 | 売上に対する本業利益 | 原価・販管費の効率と価格決定力の指標 | 詳しく解説 |
純利益率 | 最終利益の効率 | 一過性損益の影響を除いて見る | 詳しく解説 |
売上高成長率 | 前年比の売上増加率 | 数量×価格の内訳まで確認 | 詳しく解説 |
CAGR(年平均成長率) | 複利ベースの成長率 | 3〜5年スパンでの実力を把握 | 詳しく解説 |
営業CF/投資CF/財務CF | キャッシュの出入り3区分 | 営業CF安定+投資CFの質+財務CFの意図 | 詳しく解説 |
FCF(フリーキャッシュフロー) | 自由に使える現金 | 配当・自社株買い・成長投資の原資 | 詳しく解説 |
DCF(割引キャッシュフロー法) | 将来CFの現在価値 | 前提(成長率・割引率)の妥当性が命 | 詳しく解説 |
DDM(配当割引モデル) | 将来配当の現在価値 | 配当方針と増配の持続性がカギ | 詳しく解説 |
流動比率 | 短期支払能力 | 100〜200%目安。業種特性を考慮 | 詳しく解説 |
有利子負債比率(D/Eレシオ) | 負債レバレッジ | 成長投資の借入か、恒常的な重さか | 詳しく解説 |
自己資本比率 | 安全性の基本指標 | 高ければ安全だが効率とのバランス | 詳しく解説 |
時価総額(Market Cap) | 企業価値の市場評価 | 流動性・規模のリスク/リターン差 | 詳しく解説 |
自社株買い(Buyback) | 株主還元の一形態 | 「実施額×継続性」と消却有無を確認 | 詳しく解説 |
権利確定日/配当落ち日 | 配当を受け取る基準日 | 短期狙いは配当落ち後の値動き注意 | 詳しく解説 |
株主優待利回り | 優待込みの総合利回り | 換金性と継続性、改悪リスクに注意 | 詳しく解説 |
用語 | ひとことで | 見るポイント | 詳細 |
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PEGレシオ | PERを成長率で割る | 1倍前後が目安。成長仮定の現実性 | 詳しく解説 |
PSR(株価売上高倍率) | 売上基準のバリュエーション | 赤字成長企業の比較に有効 | 詳しく解説 |
EBITDA | 現金創出力に近い利益 | 減価償却差の大きい業種で有効 | 詳しく解説 |
EV/EBITDA | 負債含む企業価値倍率 | 資本構成の違いを均して比較可能 | 詳しく解説 |
ネットD/Eレシオ | 現金差引後の負債比率 | ネットキャッシュ企業の強み把握 | 詳しく解説 |
インタレストカバレッジ | 利払い余力(安全性) | 3倍以上目安。低下トレンドは注意 | 詳しく解説 |
β値(ベータ) | 市場連動性の強さ | 1超で相場感応度高。PFのリスク調整に | 詳しく解説 |
ボラティリティ | 株価変動の大きさ | 分散・資金管理の前提に | 詳しく解説 |
実質利回り | インフレ調整後の利回り | 金利・物価環境とセットで評価 | 詳しく解説 |
資産の重い業種はPBR、利益安定業種はPERが効きます。両者を掛け合わせた「ミックス係数」で補完するのが実務的です。
株価下落による“見かけの高利回り”かもしれません。配当性向・営業CF・DOE方針をセットで確認することが大切です。
安定配当ならDDM、成長投資が厚い企業ならDCFが適しています。両モデルとミックス係数を併用するとブレを抑えられます。
PER・PBR・配当利回り → ROE → FCF → DCFの順が効率的です。本記事もその流れで並べています。
業種や景気局面で大きく変わります。同業平均や自社の過去5年平均と比較して判断するのが基本です。
投資の基礎をより深く学びたい方へ、名著をピックアップしました。
投資における実践的な考え方をまとめた記事も、ぜひあわせてご覧ください。
➡ [失敗しにくい長期投資と割安株の選び方|はじめてのバリュー投資 #1]
➡ [“安全域”とは?失敗しにくい買い方の土台|はじめてのバリュー投資 #2]
➡ [PER×PBRで割安度を測る「ミックス係数」|はじめてのバリュー投資 #3]
➡ [配当戦略の基本と高配当株の見極め方|はじめてのバリュー投資 #4]
➡ [負けにくい投資をつくる「分散」の力|はじめてのバリュー投資 #5]
➡ [配当戦略の基本「利回り・配当性向・DOE」|はじめてのバリュー投資 #6]
➡ [高配当株の落とし穴と減配リスクの見極め方|はじめてのバリュー投資 #7]